博多仁和加のお菓子、
東雲堂社長・高木雄三氏インタビュー

もの探訪#1
「日常に二◯加煎餅を、
老舗ブランドのこれから」

 「たまには喧嘩に負けてこい~♪」のフレーズが特徴的なCMとして有名な二◯加煎餅。名前の由来は博多の郷土芸能「博多仁和加」から端を発し、仁和加の半面を意匠にして発売されました。製造・販売をしている株式会社東雲堂は明治39年に創業し、100年以上に渡り伝統を守り続けています。

6代目社長として、一方で福岡菓業青年会の会長としても活動をされている高木雄三氏に今後の展開についてお話をお聞きしました。
(聞き手・西日本食品産業創造展展示会事務局)

ブランディングの見直し
にわかファン東雲堂を開始

――2020年度を振り返って。
 正直なところ、売上の減少で厳しい年でした。今後は既存の販売チャンネルだけでなく、新たな販路開拓の必要があります。スーパーなどでも手にとってもらえるような販売方式も検討してますが、まだ形にはなっていません。またオフィシャル企画としてにわか面をモチーフにしたグッズ展開を8月に始めました。

—売上に伴い、生産体制の変化はありましたか。
 人員を減少し生産機械の稼働率も下げました。体制の変化に伴い、自働化できる箇所とそれ以外で配置をわけています。工場の風景も以前とは違っていますが、梱包作業は変わらず手作りで行っています。

—公式SNSでの発信の方向性について。
 今後はブランディングの見直しを視野に入れた上で積極的に発信していこうと思っています。「にわかファン東雲堂」で販売しているキーホルダーやポーチなどのグッズはオンライン・店舗のどちらでも購入することが出来ます。
にわかファン東雲堂公式サイト https://niwakafan.theshop.jp/

テーマを決めて開発、
試行錯誤した商品を提案

—福岡菓業青年会としての活動について。
 例年5月にある西日本食品産業創造展での展示を視野に入れて、試作品開発を行っています。来場者の方々に新製品開発の参考にしてもらうため、毎年テーマを定めて開発しています。過去には抹茶・チョコレート・塩こうじ・ドライトマトなどの食材を使ったこともありました。よければ、いま開発途中の試作品があるので食べてみてください。

—この試作品にも今年のテーマが使用されているのですね。
 今年はブルーベリーがテーマです。食べてみてすぐに材料が分かるようにしないといけませんので、会期まで改良を続けていきたいと思います。

—展示会場での試食を楽しみにしています。本日はありがとうございました。
※当日はマスクを使用してインタビューを行いました。写真撮影時のみ外しています

取材時には工場を見学させていただきました。梱包作業担当の方は「やはり最後は人の手で想いを込めて出荷したい」とのこと。お土産品として愛されている理由が垣間見えた気がします。

企業情報

株式会社東雲堂

代表者高木雄三

本社・工場福岡県福岡市博多区吉塚6丁目10番16号

TEL092-611-2750

FAX092-611-6847